2019年度第1回研究会

2019年度第1回研究会のご報告
テーマ「学校放送番組を活用した実践研究/一般」

 2019年7月6日(日),2019年度第1回研究会が茨城大学にて開催されました。18名が参加し,5件の研究発表が行われました。今回の研究会は「学校放送番組を活用した実践研究/一般」をテーマに開催されました。タブレット端末をはじめとした教育ICTの整備・普及は全国各地で進められており,放送番組の活用方法も多様になってきています。また,今年は学校放送番組の開始から60年の節目にあたります。このようなことを鑑みて,本テーマを決定しました。
 最終的な発表件数は5件でした。
「高校道徳における動画教材開発に関する研究」では,茨城県で推進されている高等学校の道徳における動画教材の開発と教育実践の評価について報告されました。
「学校放送番組を活用する道徳科の本時の授業構成についての検討」では,複式学級において「考え,議論する道徳」の授業を具体化するために,子どもの生活体験と結びつけて考えることができる学校放送番組を利用した本時の授業構成について授業の成果と共に報告されました。
「「読むこと」領域における小学校国語科学習者用デジタル教科書の使用に関する児童の意識調査−予備的調査の結果報告−」では,小学校国語科学習者用デジタル教科書を使用した授業に関する児童の意識変容の結果について報告されました。
「「真正の学び」に向けた学習指導についての考察 −eポートフォリオ・システムの機能比較を通して−」では,現在高等学校等に導入活用されている数社のeポートフォリオ・システムの機能比較を通して,「真正の学び」に期待される評価方法としてのeポートフォリオの現状について整理した結果について報告されました。
「映像教材を基点にした学習成果のアーカイブ手法 −地域理解を促すガイド教材の活用事例から−」では,特定のまとまった映像教材(放送番組や動画データ)に関連して,探究活動や思考の履歴を重ね合わせる学習成果の共有を想定した場合,現時点でどのようなアーカイビングの手だてがあるのかを検討した結果について報告されました。
 全体を通して,テーマについての議論も十分になされました。発表同士だけではなく,参加者からの質疑も活発に行われました。それぞれの発表内容は,今後の展開が期待されるものばかりでした。本研究会にご参加いただきました皆様に,改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。

文責:小林祐紀(茨城大学)