企画委員会企画ワークショップ開催報告
テーマ「ソーシャルメディア時代のメディア・リテラシー」
9月5日(土)の午後に東京・新川の東京ユビキタス協創広場 CANVAS にて開催された。当日は、大学の教員、学生、小中学校の教員、その他教科書会社・教材会社、放送局などの教育関係者約50名の参加があった。
「ソーシャルメディア時代のメディア・リテラシー」というテーマのもと、最初に、中橋雄氏(武蔵大学)から「ソーシャルメディアの特性を考えさせる教材の開発」という題目で、ソーシャルメディア時代のメディア・リテラシーの目標や構成要素、本研究で扱うソーシャルメディアの範囲について説明があった上で発した動画共有サイトやニュースサイトについての活用について講演があった。
次に、宇治橋祐之氏(NHK 放送文化研究所)から「ソーシャルメディア利用の現状と教育番組の取り組み」という題目で、ソーシャルメディアの実態及び教師のメディアに対する意識の調査についての考察や NHK のメディア・リテラシー関連番組やウェブサイトの紹介があった。最後に、鈴木謙介氏(関西学院大学)から「ソーシャルメディアと“発信させられる”こと――メディア・リテラシーへの注意」という題目で、メディア・リテラシー教育に関しては、ソーシャルメディアのしくみそのものに着目することが大事であることや、これまでのメディアリテラシー教育では扱われていない範囲の指摘などについて、提案があった。
車座になったグループディスカッションでは、講演をもとに活発な議論が展開し、それを経て、パネルディスカッション「再考:ソーシャルメディア時代のメディア・リテラシー」として、佐藤幸江氏のコーディネートで講演者3名がパネリストとなり、メディア・リテラシーのとらえ、これまでとこれからの違い、どんな教材が必要かをはじめ、特に、ネガティブな面だけでなくポジティブな面を教育にどう盛り込んでいくのかということに関して議論を深めた。
中川一史(企画委員長)